【3S活動の一歩先へ】5S活動シリーズ⑤:清潔の進め方・事例

皆さんは5S活動の1つ「清潔」とはどのような活動かご存知でしょうか。
(5S活動とは何かについてはこちらを参照)

この記事では5S活動の内、「清潔」について詳しく解説していきます。

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目次

  1. 清潔とは
  2. 清潔の目的
  3. 清潔の実践例
  4. まとめ

1.清潔とは

5S活動における「清潔」は、一般的に使用される清潔とは少し意味が異なります。
一般的には「よごれが無くきれいなこと」を指す単語ですが、5S活動における清掃の意味は
「3S活動(整理・整頓・清掃)を維持すること、また維持された状態」です。

3S活動を維持するという定義の通り、まずは3S活動が定着していなければいけません。
3S活動が会社に浸透してきた段階で着手するべきなのが清潔ですので、これから5S活動の導入を考えている会社であれば、まずは3S活動から取り組むようにしましょう。

2.清潔の目的

清潔の目的は、表面的には3S活動を維持することですが、その一方では3S活動を維持しようとする心を育むことでもあります。

ここで、少し似ている概念である清掃と清潔の違いについても解説します。
前章でも解説した通り、清掃は「乱れてしまった異常を正常な状態に戻すこと」であるのに対し、
清潔は「そもそも乱れないようにすること」という違いがあります。
ここは誤って混同しないように注意しましょう。

3.清潔の実践例

3Sパトロールを行う

3S活動の維持には3Sパトロール活動が有効です。
3Sパトロール活動とは、各自がそれぞれの3S活動をチェックし合う活動を意味します。

ここで大切なことは、上司や管理者からの一方的なチェックではなく、双方向的なチェックを行う仕組みを取ることです。
上司からの一方的なチェックになってしまうと、3S活動をやらされているという意識が働き、チェックを無事に通過することだけが目的になってしまう可能性が有ります。
そうなってしまうと、チェックのタイミングに上司が確認するところだけ一時的に清掃を行うような困った最適化が行われるようになってしまいます。

清潔の目的は3S活動を維持しようという心を育むことですので、お互いがチェックしあいながら常に3Sを意識して業務に取り組むようにしましょう。

色彩管理を行う

清潔における色彩管理とは色を工夫することによって、異常な状態が一目で分かるようにしたり、清潔感を出したりすることです。
例えば床や壁の色が黒いと多少の汚れがあってもあまり目立ちませんが、真っ白であれば少しの汚れでも非常に目立つようになります。
結果として前者は多少汚しても大丈夫と感じてしまうのに対して、後者は少しの汚れに対しても敏感になるようになります。

また、色はそれぞれが異なる意味を持っています。
緑は安全色黄色は警戒色赤は警告色といったものです。
このような色彩管理を行うことで、細かい数値などを見なくても一見して現在の状態を把握することが出来ます。
また、色の中にはそれだけで清潔感を感じさせる色もあります。特に白系や青系の色はその傾向が強い為、全体の基調をそうした色に寄せることで、清潔感を演出することが出来ます。

4.まとめ

清掃までの3S活動は義務的な行動を伴うことが多いですが、清潔では意識改革を進めていく形になります。
3S活動を徹底して行うところから一歩進んで、何もしなくて3Sが維持された状態から乱れないようになるように、清潔活動に取り組んでいきましょう。

次回は「躾(しつけ)」について解説を予定しています。

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