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足場資材の危険な破損シリーズでは、各足場資材における危険な破損を実際の写真を用いて紹介し、具体的にどのような危険性があるのかを解説していきます。
安全基準は仮設工業会の定める検査基準に準拠します。
第7回は『筋交い(ブレス)』です。(以降は筋交いで表記)
早速見ていきましょう。

1.筋交いの曲がり

筋交いは他資材と比べて細長い形状をしており、曲がりが発生しやすい資材です。
筋交い全体や緊結部周辺に曲がりがあると、クサビとコマの位置が合わない為に設置自体が出来なくなってしまいます。
特に、緊結部周辺は主材部よりも細い構造となっており、曲がりやすくなっているので注意が必要です。
2.緊結部の亀裂・曲がり

緊結部に亀裂が生じている場合、緊結部が破損して資材が落下する危険性があります。
手摺や踏板と異なり、資材の破損が直接作業員の墜落などには繋がりにくい資材ではありますが、筋交いは足場全体の強度を高める目的で設置されるため、破損により強度の低下を引き起こす可能性があります。
また、画像右のように緊結部に曲がりがあると、抜け止めをさすことが出来ないため正常な使用が出来なくなってしまいます。
3.可動部の破損

画像左のように筋交いの可動部が過度に落ち込んでしまっていると、抜け止めが抜け落ちてしまう危険性があります。
可動部を一番奥まで差し込んでも頭が出るような状態が正常です。
可動部が完全に中に入ってしまい、頭が全く出ないような場合には注意が必要になります。
また、画像右のように筋交いの可動部が曲がってしまっている場合、抜け止めをさすことが出来ない為正常な仕様が出来なくなってしまいます。
4.まとめ
筋交いは足場におい主要部材の一つです。
安全性の低い破損した資材を使ってしまうと、様々な重篤な事故に繋がる危険性があります。
また、上記の破損例はあくまでも1例であり、ここで挙げきれないような様々なケースが発生する可能性があります。
弊社でも入出荷の際に可能な限りチェックをしていますが、それでも混入を防ぎきれないものや、出荷後の運搬中に破損してしまい現場で使われてしまうケースもあります。
使用前に資材の状態をチェックするなど、危険な資材を使わないように安全対策を行う必要があります。
次回:足場資材の危険な破損⑧:先行手摺編は こちら
