【くさび足場で使う資材④】 張出しブラケット、先行手摺、壁当てジャッキの構造から組み立てまで解説あり!

張出ブラケット、先行手摺、壁当てジャッキの3つの資材に関して、説明していきます。

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目次

  1. 張出ブラケットとは?
  2. 先行手摺とは?
  3. 壁当てジャッキとは?

1. 張出ブラケットとは?

ブラケットに似ていますが、ツノの部分が稼働できるホゾになっているブラケットです。
ホゾに支柱を挿し、使います。
主に建物の構造上、2階建て以上の出っ張っている窓や形に使います。
※下の画像は実際に使っています。

これ以外にも、地上が凸凹している形や支柱を2本使う本足場が出来ないときにも使います。
便利なのですが、支柱設置時の支柱同士のコマの手摺の数、片方のクサビとコマ、ハネで支えているため、取り付け部分の強度の計算、部材の選定が必要になります。
最低でも、踏板、支柱、手摺は必要です。

上の画像のようにデリケートな足場ですが、正しく使えば、部材が少なく済み、複雑な建物にも対応できるため、仕事の幅が広がります。
※読み方は「はりだしブラケット」と読み、別名で「はりブラ」とも言われています。

張出ブラケットの各パーツの名称※Aタイプの場合
ホゾ、ハネ、クサビ、調整器

※調整器は回すことで1段階伸びて、高さを選択できます。

張出ブラケットの種類ごとのサイズ※Aタイプ
長さ:600mm

長さ:400mm

長さ:200mm

張出ブラケットの使い方

張出ブラケットを使う際に、最低でも2本は使います。
踏板を掛けて、落下防止の柵を作るのに支柱と手摺を使うためです。
支柱にハネのV字の中心を当てながら、コマに挿します。
張出ブラケット2本の間に踏板を掛けます。
張出ブラケットのホゾに支柱を挿します。
この際に作業台として張り出したため、4コマ支柱がベストです。
支柱2本の間に、手摺を挿します。

2. 先行手摺とは?

「手摺」「筋交」の役割を行うことができる資材です。
この資材が出来る前は落下防止のため、手摺と筋交、親綱という安全帯(命綱のついたベルト)を資材に引っ掛けるためのロープを使っていました。
これらを設置するまでに、無防備な状態のため、安全な状況ではありませんでした。

しかし、先行手摺が開発されたことで、下段にいながら、上段に安全設備を設置することが可能になり、従来の問題点は改善されていきました。
また、解体の際も同様に改善されました。

先行手摺は資材名だけでなく、工法名としても呼ばれており、改善後は採用する現場が増えました。
その反面、一度に現場に運べる量が少ないため、従来と比べて1日の作業量が少なくなりました。

先行手摺の各パーツの名称
※製造会社によって形は様々です。
Aタイプを例に説明していきます。
手すり材、固定金具、斜材、緊結部

先行手摺の種類ごとの長さ
長さ:1800mm

長さ:1200mm

長さ:900mm

先行手摺の使い方

地上で1本目の場合手すり材の両方を4コマ目に取り付けます。
片側の斜材を一つずつ取り付けます。
取り付け後、緊結部をはめて、固定します。
もう片方の斜材も同様に、固定していきます。
2本目以降の場合
片方の手すり材を架けます。
※先行手摺は設置後の高さが4コマ分あります。
そのため、8コマに2本の先行手摺をかける場合、1本は1コマ目と3コマ目、2本目は5コマ目と7コマ目になります。
片方の手すり材を取り付けた後、もう片方の手すり材を取り付けます。
両方の手すり材を取り付け終わったら、斜材を片方1本ずつ取り付けていきます。
全て設置後の足場は、先行手摺でおおわれている状況になります。

これにより、作業員の落下防止につながり、安全性が高く、作業が行えます。

3. 壁当てジャッキとは?

足場が内側に倒れないように設置する資材です。
開口部2スパン(1スパン1800mm)以上の時に使用します。
開港時の大きさは高さ3層以下、幅3スパン以下で使用します。
使用の際は、ジャッキホルダーと一緒に使います。

壁当てジャッキとジャッキホルダーの各パーツの名称
壁当てジャッキ
ジャッキ、抜け止め、壁当てジャッキ用ゴム

ジャッキホルダー
クサビ

壁当てジャッキとジャッキホルダーのサイズ

サイズ:38.1×600mm

サイズ:48.6×245mm

壁当てジャッキの使い方

地上から資材を伸ばしていない場所、トラスや建物の構造上で途中からの場合に使います。
ジャッキホルダーに壁当てジャッキを通します。
建物側の支柱のコマに壁当てジャッキを通したジャッキホルダーのくさびを挿します。
ハンドルを回して、建物側に壁当てジャッキを伸ばしながら固定していきます。
開口部が2スパン分の長さの場合、2つ取り付けます。

豆知識
製造会社によって、新しく資材の構造を変えています。
これはより安全性を高めるために、効率よくなるために、汎用性を上げるためにと様々です。

今回の張出ブラケットにもあります。
張出ブラケットには旧タイプがあります。
Aタイプの場合、調整器がついておりますが、旧タイプの場合、何もついていません。
※下に参考画像があります。
このような内容のことも記事追加していこうと思います。

今までの記事をもとに書いてきた内容をもとに、【足場組み立ての基本 1/3】 足場に必要な資材と数量を決めるを書きましたので、ぜひ読んで頂けたらと思います。
足場を組み立てる際に、資格が必要になります。
とび技能士・足場の組み立て等作業主任者・足場の組み立て等作業従事者を説明します!
こちらも読んで頂けたらと思います。

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