
足場のKYT活動の第二回です。
今回も前回と同様に2つの題材を取り上げ、考えていきます。

目次
1.トラックに積まれた資材の荷下ろし

【状況】
この写真は弊社に入ってきたトラックの写真です。
これから3tフォークリフトを使用して建枠の荷下ろしを行おうとしています。
フォークリフトの侵入方向は写真奥側から手前側に向けてです。
どのような危険が潜んでおり、どの様な点に注意して作業を行えばよいでしょうか?
【回答】
①トラックのあおりと接触・破損につながる危険性は無いか
フォークリフトの侵入方向は写真奥側からですが、手前側のトラックのあおりが上がっています。
フォークマンからは資材の影になる為、トラックのあおりに気づかず接触。破損に繋がってしまう危険性が有ります。
トラックのあおりを降ろすことで資材の落下の危険性が有る場合を除き、極力トラックのあおりは両側降ろすようにしましょう。
また、フォークマンに手元を付け爪先があおりに接触しないか確認しながら作業するようにすることも有効です。
②資材同士が接触・干渉していないか
積載された建枠を見ると、資材同士の距離がかなり近い です。
建枠は連結ピンが横に飛び出している形状の為、
そのまま資材を手前に真っすぐ引いてしまうと、資材同士が接触してしまいます。
その為、荷下ろしの際には建枠を外側に向けて振る形で荷下ろしをする必要があります。
2.トラックの荷台上での転倒

【状況】
配送先工場で鋼材を降ろす前準備として、トラック荷台に上がり、鋼材に掛けていたシートを剥がす作業中、雨で濡れた鋼材の上で足(安全靴)が滑り転倒し、トラック荷台から転落しそうになった。安全帯を着用していたので転落しなかった。
【回答】
①足元に注意を配り墜落しないようにする。
雨天時などのすべりやすい状況だけでなく、足元の整理ができていないと単管やクランプに足を取られることもあるので、トラックの荷台で作業を行う際は、特に足元に注意し転倒防止に努める必要があります。
また、作業床を設置し足元を安定させたり、極力荷の上の移動や荷台の上での作業は避け地上で行ったりするようにしましょう。
②墜落・転落時に備える。
墜落・転落時の被害を軽減する為に保護帽の着用や安全帯の利用は効果的です。保護帽なしで高さ50cmの高さから鉄板の上に転倒した場合、その衝撃は頭蓋骨骨折や、脳への深刻なダメージが発生するレベルの強い衝撃になります。
また、墜落防止柵・ネットを利用するのも有効です。
3.まとめ
建設業界は他業界と比較して圧倒的に事故による死亡率が高いです。
最大限安全に注意して日々の業務に努めましょう。
次回:パート3はこちら
