すぐには下がらない…今後の資材価格はどうなる!?
2023年6月19日 発行
鉄骨や鉄筋などの鋼材は、商業施設や公共施設、マンション、事務所等、建物を建設する際に必ず使用される重要な資材です。鋼材価格が上昇すると資材コストへと影響し、現在も資材価格の高止まりが続いています。
鋼材価格が上昇する要因は原材料となる鉄スクラップ価格の高騰が挙げられます。こうした背景から、今後の資材価格の動向などを調査しましたのでご紹介します。
4月の鉄スクラップ価格推移
4月の鉄スクラップ価格は、欧米・日本の粗鋼生産減を背景に、3月中旬以降の弱基調を引き継いだ形で推移しています。
ロシア・ウクライナ情勢による影響
長引く情勢の悪化により、各国がロシアに対して厳しい経済制裁やロシアによる非友好国に対する輸出制限が行われています。
まず、ロシアからの鋼材の輸出制限は世界における鋼材供給量の減少に作用しています。そしてロシアが世界的に輸出する天然ガスや石油などのエネルギー資源も経済制裁によって共有が不安定になり価格が上昇している状況です。とくに大きく影響を受けたのはヨーロッパですが、ロシアに依存していた天然ガスの調達を他の国からの液化天然ガスなどに切り替える動きがありました。その影響が日本にも波及し、間接的に鋼材の製造・加工・輸送コストを引き上げる要因となっていると考えられます。
円安、エネルギー価格による影響
メーカーは為替の影響を大きく受けており、円安の状況は原材料価格を上昇させ、また輸入されるエネルギー価格を引き上げるため、鋼材の製造・輸送コストも引き上げられ、結果的に資材価格の高騰へと繋がっていきます。
また、日本では低金利政策が行われていることも、要因の一つにあげられます。世界主要国はインフレに伴って物価上昇を抑制するために中央銀行が金利を上げて対策を講じます。しかし日本は低金利政策が継続していることから、アメリカなどと金利差が広がっているのが現状です。
まとめ
鋼材価格は鉄スクラップ価格の変動から約3か月から1年程度遅れる形で変動し、原材料価格に反映されていきます。
以上のように、今後の資材価格については様々な要因から価格はすぐには下がらずにしばらくは高止まりが続くことが予想されます。
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